第155章

丹羽翁は上座に腰を下ろし、一堂に会した丹羽家の人間を見渡して、この上ない喜びに満ちていた。

意識を取り戻した渡辺芳美も、皆に倣って祝いの列に加わっている。

彼には八人の息子がいたが、長男にはすでに先立たれ、現在は七人。その息子たちがさらに孫をもうけ、分家や遠縁の親戚まで含めると、丹羽一族は総勢百人を優に超える大所帯である。

まさに名門の大家族だ。

眼下に広がる一族の顔ぶれを眺めているうち、翁の目尻が微かに潤んだ。

ただ一つ心残りなのは、まだひ孫の顔を見ていないことだった。

古田静が本当に身ごもったとばかり思っていたが、まさかそれが真っ赤な嘘だったとは。

その一件を思い出すと、や...

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